現在、アルペンスキーワールドカップの世界最長コースはスイスのウェンゲンです。
コースプロフィールは全長4480m、標高差1028mとなってますが、スタート地点の標高は2315mということで北海道の大雪山くらいで行われています。この記録を遥かに上回るワールドカップレースが2022年に1つ誕生しそうということで欧州で話題になってます。
2022FISアルペンスキーワールドカップツェルマット滑降はスイスからイタリアに抜ける全長5kmのコースを予定
photo credit: miroslav.volek 18.02.2015, Gornergrat Bahn, Riffealp – Riffelberg via photopin (license)
場所は同じくスイスの代表的な観光地、ツェルマット。ここからイタリアの国境を越えるコースを予定しており、スイスで2大ダウンヒルレースをやる計画が水面下で進行中ということです。
先日のウェンゲン抹消問題も解決に向けて動きだしてるようなので、新たなスイス2大クラシックレースとなるのか非常に気になります。
参照:アルペンスキーワールドカップスイス・ウェンゲン大会が消えた場合の代替案。来季は欧州限定W杯の可能性も。
ただ、問題を挙げるとすれば
「スタート地点3900m」
という場所は果たして肉体的にどうなのか非常に気になります。
スタート前に高山病にならないのか。そしてスタート後にちゃんと冷静に判断できるのかなど新たな課題も出てきそうです。
ちなみに個人的に2003、2017年のアルペンスキー世界選手権会場であるスイスのサンモリッツでコルヴァッチの山頂から滑りましたが、ここでも3305m。かなり空気が薄く、バーンコンディションは岩の上に氷という状況で鏡のようなコースでした。
私以外は誰も滑る人がおらず、エッジtoエッジで滑ることができないと、転倒したらそのまま延々と流されていきます。こういった標高が高いコース特有のリスクも考えて構成する必要もあり、安全性も問題視されるのではないかと思われます。
とはいえ、全長5キロを越えるので見て見たいですね。ちなみにレース日程は2022年11月の第1か第2週を予定しており、北米での高速系開幕戦という形式はなくなるかもしれないということです。
もし実現すれば記念すべき第1回大会となり、世界中からスキーファンが押し寄せ、宿泊施設の予約争奪戦になるのは間違いないでしょうね。W杯終了後も、同じコース滑る人も出ることでしょう。
[st-kaiwa1]ちなみに「これはウェンゲン潰しではない」というコメントを入れているのがちょっと気になりますね・・・。資金的に余裕のあるクランモンタナがウェンゲンの代替レース候補地となってますが、このクランモンタナとツェルマットは76キロしか離れていなく、車で1時間半で移動もできます。裏があるとは思いませんが、スイススキー連盟の方で何らかの大きな動きがあるのは間違いないでしょうね。[/st-kaiwa1]
参照:https://www.rts.ch/sport/ski/11342336-ski-la-plus-longue-descente-de-coupe-du-monde-a-zermatt.html