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アルペンスキー世界選手権男子大回転がたった今終了し、日本から出場している加藤聖五選手が1985年の岡部哲也さん以来(当時20位)のアルペンスキー世界選手権男子大回転で18位を記録。そして2本目は9位のタイムでクリストファーセンを抜くタイムを叩き出しました。
2本目のスタート順から考えても加藤選手は5番、クリストファーセンは15番スタート。そして1本目2位だったルカ・デアリプランディーニが11位という成績から考えると加藤選手は自信を持って北京、そして2026年に再び同じ地で行われるコルティナダンペッツォ冬季五輪で
日本人初のGS表彰台
を目指しても良いのではないかと思います。
2021アルペンスキー世界選手権男子大回転2本目のリザルト:
- HADALIN Stefan(SLO)1:18.95
- SCHWARZ Marco(AUT)1:19.01+0.06
- ZAMPA Adam(SVK)1:19.02+0.07
- FAIVRE Mathieu(FRA) 1:19.12+0.17
- ZUBCIC Filip(CRO)1:19.17+0.22
- LUITZ Stefan(GER)+0.66
- KRANJEC Zan(SLO) 1:19.71+0.76
- FRANZONI Giovanni(ITA)1:19.80+0.85
- SEIGO KATO 1:19.82+0.87
- KRISTOFFERSEN Henrik(NOR)1:19.91+0.96
- DE ALIPRANDINI Luca(ITA) 1:19.93+0.98
1本目ぶっちぎりでトップだったパンチュローはまさかの2本目スタート直後のコースアウトということになり、マシュ・フェーブル(フランス)が優勝という結果となりました。
2021年の世界選手権の会場は2026年冬季オリンピック、ミラノ/コルティナ・ダンペッツォ五輪の開催地でもあり、日本人がアルペンスキー競技でオリンピック史上最高の2位を記録した猪谷千春さんがメダルを獲得した場所でもあります。
新型コロナウイルスでなかなかレースが難航している中、来年は2022年北京冬季オリンピックということもあり、今回の加藤選手の成績は日本の大回転の歴史に大きな一歩になったのではないかと思われます。
2021年アルペンスキー世界選手権男子大回転の1、2本目のポールセットは2014年ソチ五輪男子SL2本目を彷彿させるレベル
個人的にはワールドカップ、オリンピックを合わせても大回転史上最も難しいポールセットと言っても過言ではないくらい、かなり難しいセットに感じました。
1本目、2本目ともにスタートから湯沢のGSセットのような振り幅のあるセッティングであり、
- 外足に乗りすぎてもダメ
- 内足に乗ったら即コースアウト
といった非常に難易度の高いセットで、さらに斜面変化で途中棄権になる選手が続出というレース展開となりました。
そんな中、1本目トップに立ったのはフランスのパンチュロー。
上位選手に2秒以上離すタイムを叩き出し、「もう優勝決定だろうなー」と思うくらいの圧勝ムードでした。しかし、0.5秒以内に3人が入り、この4人で優勝争いになるのではないかという流れで1本目が終わりました。
加藤選手もかなり警戒した滑りをし、タイムこそ微妙ではありましたが、難易度が高いレースと判断したのか、2本目は5番スタートを確保する状況で2本目を迎えることとなります。
そして2本目も同じくハイレベルなセットとなり、パンチュローですら内倒でコースアウトするという大波乱のレースとなりました。
今回のレースは技術もそうですが、それ以上に
と言えるのではないかと思います。
ミスが最も少ないと断言しても良いパンチュローですらコースアウトですから、いかに難しいセットだったかがわかるかと思います。
まだ世界選手権は続くので、回転種目でもぜひ日本勢を応援していきましょう!なお、アルペンスキーの速報は下記のページにてやってます。ぜひブックマークしてご覧ください。

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